GATE
05

Haruka




『Color of Life』
写真をたくさん撮るようになってよかったな、と思うのは、何気ない瞬間を後から振り返ることができるところだと感じています。私がこの数年間撮り溜めていた写真の多くは、作りこんだ写真というよりも撮りたいと感じたその思いのままシャッターを切ったものばかりで、写真フォルダを振り返ってはじめて、こんな写真撮ってたっけ?となることが本当に多かったです。
そんな私らしさを表しているのが、本作品の中心においている花束の写真です。amuの数人で行ったコスモス畑で、色とりどりのお花を小さいブーケにして草むらに置いてなにげなく撮った一枚です。ポートレートが華やかになるようにとその場で作ったものの、撮影をしているうちにどんどんお花がくたびれてしまっていったのを今でも覚えています。花束の一番かわいい瞬間を残せた嬉しさ、そしてそのあとの様子を知っているからこその儚さや切なさ、全てをひっくるめて愛おしいです。
せいいっぱいの日々の中で、
こころ動かされるものが少しでもあれば、
忘れてしまわぬうちにキリトリたい。
大切にしまった小さなカケラたちを、
少し疲れて立ち止まった時に取り出してみる。
一つ一つは小さいけれど、
好きなものに囲まれて、気付けば笑顔になっている。
日々に彩りが少しずつ取り戻されてゆく。
そんな自分が集めたものたちを、
迷いなく好きだと伝えられる私でいたい。
見てくださる方にとって、このカラフルで曖昧な世界観に浸って、少しでも皆さんに彩りを感じていただければ、幸いです。
卒展を終えて
展示が形になるまで、本当に直前まで試行錯誤して、ギリギリの完成になりましたが、無事6日間を終えられてよかったです。展示空間全体を作り上げるのは今までの修了展とは全く違い、展示全体のテーマに沿った共同制作をしたり、小部屋女子チームの一体感があったり、と貴重な経験になりました。皆さんからいただく感想の中にも、小部屋の雰囲気が好きだったという感想があり、グループ展示ならではの思い出ができて良かったです!ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。